劇団どろ とは?

コミューンの日々(B・ブレヒト/作 2000年上演)

 

 演劇を楽しみながら、それをどう社会を変える力に転化していけるか? 

 そのような演劇があるとすればそれはどんな演劇か?

 青臭いようだが、ゴマメの歯ぎしりほどの力しかない私達の劇団の創立当初からの追及目標である。

 今年で58年、その姿勢は変わらない。

 

 戦争の傷跡を直接受けた最後の世代である創立メンバーはドイツの劇作家ブレヒトの演劇に共鳴した。

 彼はあの大戦の元凶であるファシズムの手口を解明しつつ、温床となった民衆の弱さにもメスを入れながら、再び戦禍にさらされないために民衆がどう変わらねばならないかを演劇を通じて提起した。

 ”ブレヒトは古い”との声があるが、科学と人間についての彼の考察は、あのフクシマの事故後、もし彼の傑作「ガリレイの生涯」(1994年どろ上演)を読むならば驚くべき先見性を持って警告されていたことに気付かされるだろう。

 

(兵庫県演劇協議会機関紙「for you」vol.18より/2012.5.28発行)

○演劇鑑賞団体である神戸演劇鑑賞会{旧神戸勤労者演劇協議会(労演)}の兵庫ブロックの有志によって、1965年に創立。

    翌年、宮本研 作「僕らが歌をうたうとき」で旗揚げ公演。

 それ以降、年2~4回の公演を現在まで続けています。

 

○兵庫県劇団協議会に所属し、毎年神戸市の主催する「神劇まわり舞台」に参加しているほか、全国組織である「全日本リアリズム演劇会議」にも加盟しており、演劇フェスティバルや様々なワークショップ等に参加しています。

 

○第2回公演でベルトルト・ブレヒトの「カラールのおかみさんの銃」を上演して以来比較的ブレヒトの作品を多く上演しています。

 劇団の稽古場では、毎月1回、ブレヒトくらぶという集まりが開かれ、劇団員と一緒に地元の他の劇団や観客のなかでブレヒトに興味のある人たちの交流の場となっています。

 

○劇団では、初心者のための演劇講座「どろんこ演劇学校」をひらいています。興味がおありの方は、ぜひお問い合わせください。

 

代表: 合田 幸平(ごうだ こうへい)